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法令の御作法

法令の「御作法」を知っていますか?

御作法よりも何よりも、法令を読む(つくる)ときに、常に念頭に置いておく必要があるものが2つあります。それは法令が(を)いかに…

 

1.正確に

2.分かりやすく

 

書かれているか(書くか)ということです。

○なぜ、法令の御作法を覚える必要があるのですか?

それは、法令というものは、規則正しい法則に従って書かれており(法律や政令はそうだが、条例となるとそうでない場合も少なくないが)その法則を知らないまま自己流で読もうとすると、間違えて解釈してしまう、それどころか読むことさえままならない、といった状況に陥ってしまうからです。

 

○そもそも、毎日の事務のなかで法令を読むことはあまりないのですが…

すべての事務には根拠となる法令があります。しかしみなさんはご存知でしょうか。

平成23年5月2日に公布された地方自治法の一部を改正する法律(平成23年法律第35号)により、根拠を失ってしまった事務がたくさんでてきています。まさに今、地方自治体は、50~60の条例を新しくつくったり改正したりしないといけないのです。(しかも猶予期間を含めて平成25年3月までに!)

地方分権の流れは確実に押し寄せて来ています。

 

試しに、平成23年版の地方自治法と平成24年版(最新)の地方自治法の第2条第4項を見比べてみてください。

見比べましたか?もともとの第4項が、第3項後半の内容となり、第4項の内容が消えてますよね?これがどういうことだか分かりますか?「議会の議決を経て総合計画を定め、それに即して事務を行う」ことが法律で義務付けられなくなったということです。

では、市町村は総合計画を定めなくても良いのでしょうか?

そんなハズはありません。

となると…これを条例で定めなくてはいけないんですね!

 

○総務課は大変ですね~

そんな呑気なことを言ってはいけません。あくまで総務課が行うのは、最終的なチェックだけです。事業の内容なんて総務課が詳しく分かる訳がないのですから、それぞれの条例をつくるのは担当課の仕事です。だから今、地方自治体職員には「政策法務能力」が必要とされているのです。条例案はほぼ完ぺきな状態で総務課にチェックしてもらわなければいけません。

法令の御作法

①( )かっこ

まずは、( )の処理です。法令を読むときに何重にも( )が重なっているときがありますね。そのときは、色の違うマーカーをつかって、内側の( )にいくほど、濃く塗りつぶしてしまいましょう。そうすると、濃い部分ほど重要でない部分なので、無視しても良い可能性が高くなります。( )内はなるべく最後に読むようにしたいです。

 

②法令用語

これを覚えないことには、法令を正確に読むことはできません。覚えていただきたいのは、

 

1.「及び」「並びに」

A及びB(AとB)

A、B、C、及びD(すべて同じようなもののとき)

A及びB並びにC並びにD(「及び」は差が最小のところに使う)

この場合、AはB、C、DのうちBにもっとも近いということになります。

 

2.「又は」「若しくは」

A又はB(AかB)

A、B、C若しくはD(すべて同じようなもののとき)

A又はB若しくはC若しくはD(「又は」は差が最大のところに使う)

なので、もしBとCの差が最大なら

A若しくはB又はC若しくはD

となる。

 

3.「その他」「その他の」

この2つは「の」がつくかつかないかで大きく違う

Aその他B(AとBは並列)

A、B、Cその他のD(A、B、CはDの例示)

 

③主語・述語・目的語

法令はほとんどが「○○は、」で始まり、「○○である。(改行)」で終わる。

(同じ項に「。」は一つしかない)

(「○○は」(「、」がない)の場合は、主語が2つ以上あるということ)

なので、最初に主語と述語を見つけて、目的語を見ていくようにする。

 

この他にも、法令を読むにあたっては必要な知識があります。

法令は「常用漢字表」を使って書かれています。ところがどっこい、昭和56年から使っていた常用漢字に、平成22年11月30日に新しい漢字が追加されました。

これまでに制定されたものを、わざわざ直す必要はありませんが、今後制定するものは新しい常用漢字を用いて書く必要があります。

 

かかわる⇒関わる

あいさつ⇒挨拶

など

 

常用漢字を覚えたら、今度は「公用文における漢字使用等について」(たったの4ページ!)、これを覚えたら「法令における漢字使用等について」(10ページ)を覚えましょう。

法令トリビア

 

地方税法は第1条から第760条までありますが、条文はいくつあるでしょう?

そんなの760に決まってるじゃん!って思ったら大間違い。

 

地方税法に何条あるかは、数えてみないと分からないのです。暇があったら数えてみてくださいね!

ってのはウソです。

そんなヒマがあるなら、常用漢字を覚えましょう!

なので、答えを教えちゃいます。

第一法規の方のお話ですと、1460あるらしいです!

 

つまり「第○○条」と「第○○条の2」って条文は全く関係ない条文なんです。知ってました?なんでこんなことが起こるかというと…

例えば第10条と第11条の間に新たに第11条を入れたいという場合、今までの第11条以下を1ずつずらせばスッキリしそうですが、もしこれが法律だった場合、その下位の法令である政令、省令、条例に影響がでますよね。政令や省令は一つしかありませんから、そこだけ直せばよいのですが、条例は全国に1800あるわけですから、これをすべて直していたら大変です。

なので「第10条の2」とする訳ですね。

実際に条例をつくってみましょう!

 

 条例制定トレーニング

 

条例制定に携わるという機会はそう多くないのが現実です。しかし、これから地方分権がすすめば、かならず政策法務能力が必要になります。そのためにはトレーニングが必要ですが、機会がなければこれも難しいことです。

 

せめて、条例を読むときは、上記の御作法どおりに条例が書かれているかチェックしながら読む必要があります。そうやって、日々政策法務能力を「蓄積」するしかないのです。人は使わない能力や知識はどんどん忘れていきます。折に触れてトレーニングする必要があるのです。そのためにも、この御作法(最低限の知識)が必要です。

ネタ

 

地方自治法245条(関与の意義)を調べてみてください。第3号に「個別的に関わる行為」とありますよね?これって実はおかしいんです。何がおかしいか分かりますか?

 

ヒント:平成23年11月30日以降は「おかしくない状態」になりました。ナンジャソレ